私たちは普段「正しい」「善い」「美しい」という言葉を何気なく使う。では,どうしてそう言えるのだろうか。その答えは,世界や人間をどのようにとらえるか,人生をどのように考えるのかという,ものごとの見方や考え方によって変わる。本科目では,西洋の古代~現代,東洋・日本の哲学・思想を学ぶ。それは単なる知識の習得ではなく,先人との対話である。また,様々な哲学的テーマをめぐり,履修者が意見・感想を示すことで,仲間との対話も行う。このように,先人や仲間との対話を通じて,自分自身や現在の常識を問い直すことができることが,本科目の特色である。それは,物事の本質や根本を問う姿勢を身につけることにもつながる。同時に,現代を生きる私たちの問題を発見し,その解決への糸口を模索する実践的経験にもなる。
- 教師: 川井 博義